危険物取扱者の合格率は? 難易度とイコールにならない理由

国家資格の中でも人気の高い「危険物取扱者」。甲乙丙の3種類があり、乙はさらに6つの類に別れています。では、これら危険物取扱者の合格率はどのくらいなのでしょうか?

危険物の合格率は種類によってかなりばらつきがありますが、決して難易度とイコールではありません。危険物取扱者の資格を取りたいという方や、危険物取扱者に合格するための効率の良い勉強法を探しているという方はぜひ読んでみてくださいね。

  1. 危険物取扱者について
  2. 危険物取扱者の合格率は?
  3. 危険物取扱者の勉強の仕方は?

1.危険物取扱者について

危険物取扱者とは、消防法で指定されている危険物の取り扱いや保安監督業務を行うことのできる資格です。危険物にはそれぞれ指定数量が定められており、それを超える危険物を取り扱ったり貯蔵していたりしている場所では、危険物取扱者の選任が必要になります。

次の項で詳しく説明しますが、危険物取扱者には甲種・乙種・丙種の3種類があり、乙種・丙種は受験資格が定められておらず、誰でも受験が可能です。また、ガソリンスタンドをはじめとして危険物取扱者を求めている職場はたくさんあります。正社員なら資格手当がつきますし、アルバイトやパートの場合は時給が十円~百円単位でアップするところもあるでしょう。試験回数も多いので、手軽にチャレンジできて役立つ資格ですので学生から社会人にまで人気が高く、毎年大勢の方が資格取得にチャレンジしています。

2.危険物取扱者の合格率は?

この項では、危険物取扱者の種類の違いや合格率についてご紹介していきます。合格率が高いからと言って難易度が低いわけではありません。

2-1.危険物取扱者の種類でどう違う?

危険物取扱者の難易度は、丙種・乙種・甲種の順で高くなっています。これは、試験範囲の違いと「化学・物理」の問題内容の違いです。前述したようんに、甲種はすべての危険物を取り扱ったり保安監督業務を行えたりする資格のため、当然試験範囲も広くなります。また、丙種は、物理・化学の科目はなく、「燃焼及び消火に関する基礎知識」の科目になっているので、難易度も低いのです。

なお、危険物の乙種を取得している方が別の類を取得する場合、試験科目の一部が免除になりますので、合格率も高くなります。

2-2.合格率にバラツキがあるのはなぜ?

危険物は種類によって合格率にバラツキがあります。たとえば甲種の合格率は3割前後、乙種の合格率は7割前後になっていますが、なぜか乙種4類だけは合格率が4割前後になっています。でもこれは乙種4類、通称乙4だけが極端に難易度が高いというわけではありません。

乙種4類はガソリンや軽油、灯油など私たちに一番身近な危険物を取り扱える資格なのです。
また、町中のいたるところにあるガソリンスタンドには必ずこの乙4の資格保持者が勤めている必要があります。つまり、それだけ需要が高く、受験者も多いのです。

受験者が多くなれば必然的に合格率は下がるでしょう。また、甲種の合格率が低いのは、受験資格がある上に覚えることが多いため、どうしても合格率は乙種に比べると低くなりがちです。さらに、一見すると簡単なように見える丙種の合格率は約6割です。これは、工業高校などで生徒にまとめて受験させるところも多く、乙4類についで受験者が多いため、合格率が低くなるのです。

2-3.合格率が高いからといって油断は禁物

4類以外の乙種は、合格率が平均して7割前後とかなり高くなっています。しかしこれも難易度が低いからというわけではありません。4類以外の受験者は職場でこの危険物を取り扱う必要があるという場合が多いのです。また、甲種の受験資格を得るために複数の乙種の合格を目指しているという方もいます。さらに、乙4や丙種に比べて受験者数も少ないのです。

3.危険物取扱者の勉強の仕方とは?

では、危険物取扱者の試験に合格するためにはどのような勉強法を実践すればよいのでしょうか? この項では効率的な勉強法をご紹介していきます。

3-1.一冊の参考書を勉強しつくす

書店に行くと、たくさんの危険物取扱者の参考書が並んでいます。特に受験者の多い乙種4類は数が多く、どれにしようか迷ってしまう方も多いでしょう。また、たくさん参考書を買うと、なんだか勉強した気になれますよね。しかし、参考書は数をそろえるより一冊をやり込んだほうが良いでしょう。また、複数の類を受験したいという場合は、そのような参考書もありますので、何冊も参考書を持ち歩きたくないという人は利用してください。

3-2.過去問を繰り返し解く

危険物取扱者の勉強法は参考書の「内容を覚え過去問を解く」ことを繰り返しましょう。参考書を読むだけでは覚えたつもりになっていることも多いです。過去問を解くことで、覚えたこと、覚えていないこともわかるでしょう。過去問は1度だけといておしまいではなく、何度も繰り返し解くことで力がつきます。

3-3.隙間時間を無駄にしない

学生ならば、1日に何時間と時間を決めて勉強することも可能ですが、社会人ではなかなかまとまった勉強時間が取れないという方も多いでしょう。危険物取扱主任者の勉強は法令などの暗記が中心です。

ですから通勤時間や昼休みの時間など、隙間時間を勉強に充てるとよいでしょう。5分でも10分でも時間に空きがあれば、参考書を開いて勉強してください。15分の勉強でも、4回繰り返せば1時間分の勉強になるのです。

おわりに

今回は危険物取扱者の合格率をご紹介しました。

まとめると

  • 危険物取扱者の合格率が低い類は受験者が多いせいもある
  • 合格率と難易度は比例しない
  • 合格率が高いからと言って試験が簡単というわけでもない
  • 一冊の参考書をやり込んで過去問を繰り返し解こう

ということです。危険物取扱者は年々受験者数が増えています。また、危険物取扱者の資格を取得した後他の資格へステップアップしていく人も多いでしょう。試験にも前期と後期と年に2回ありますから、年に2回は合格のチャンスがあるのです。今は資格を持っていた方が転職や就職に断然有利、といわれています。危険物取扱者の資格は需要が高い割に難易度はそれほど高くありせん。全く知識がない人でも勉強をしていけば取得が可能です。

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